ある哲学の話の中には、この世に存在しているものの全てには完全体があり、その理想を求めてどんどんと物は進化していくということがありました。例えばイスが一つあったとして、そのイスには完全な理想体が空想上に存在しているというものです。この空想上の理想体のことをイデアと呼ばれているのですが、そのイデアは自動車にも当てはめることができると思います。しかし、私の欲する自動車の場合のイデアは、先ほども述べたように空想上に存在するものであることから、買い替えたいと思うような自動車はこの世には存在していません。

では私はどのような自動車に買い替えたいと思っているのか、少し疑問に思いませんか？疑問に思わなかったとしても少し目をこっちへ向けて、この文章を読んでみてください。私がまず理想としている自動車は、ホバークラフトのように空中に浮かぶタイプの自動車です。このような自動車であればそれなりのお金をかければ作ることは可能ですが、私の場合このホバークラフトができることに加えて、水中にも潜ることができるという点を理想としています。
（参考：自動車を買い替える瞬間はドーパミンが溢れる）

この二つの条件が揃っている自動車についてはまずありませんから、つまりのところこの世には存在しないということになるのです。

しかし、私が掲げた理想の自動車も、その機能を細分化すれば存在しないこともありません。水中を走る自動車は存在していますし、先ほども述べたようにホバークラフトを行う自動車も存在しています。ですので、もしかすればイデアとなる買い替えたい自動車が登場するのも未来にはあり得る話かもしれません。

自動車の買い替えは自分の理想ばかりが先行してしまいますので、ついつい現実にはないような理想を言ってしまうのが悪いところです。しかし、自動車は大きな買い物ですので、それくらい大きな理想を掲げても良いと思います。しかし現実的な認識を持てば、本当に理想的な自動車には買い替えられません。